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万葉集「巻5-829番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
梅の花咲きて散りなば桜花継ぎて咲くべくなりにてあらずや 原文 烏梅能波奈 佐企弖知理奈波 佐久良婆那 都伎弖佐久倍久 奈利尒弖阿良受也 薬師張氏福子 読み下し文 梅の花咲きて散ぎて咲くべくなりにてあらずや 薬師 語釈 くすりし... -
万葉集「巻6-961番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
湯原に鳴く蘆鶴は吾がごとく妹に恋ふれか時わかず鳴く 原文 帥大伴卿宿次田温泉、聞鶴喧作謌一首 湯原尒 鳴蘆多頭者 如吾 妹尒戀哉 時不定鳴 読み下し文 帥を聞きて作れる歌一首 湯原ふれか時わかず鳴く 語釈 すきたのゆ【次田の温泉... -
万葉集「巻14-3427番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
筑紫なるにほふ児ゆゑに陸奥のかとり少女の結ひし紐解く 原文 筑紫奈留 尒抱布児由恵尒 美知能久乃 可刀利乎登女乃 由比思比毛等久 読み下し文 筑紫く 語釈 つくし【筑紫】:九州地方の総称。または筑前・筑後の総称。 にほふ【匂ふ】:つ... -
万葉集「巻10-2197番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
いちしろく時雨の雨は降らなくに大城の山は色づきにけり 原文 灼然 四具礼乃雨者 零勿國 大城山者 色付尒家里 〔謂大城者、在筑前國御笠郡之大野山頂。号曰大城者也〕 読み下し文 いちしろく時雨の山は色づきにけり 〔大へるなり... -
万葉集「巻8-1531番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
玉くしげ葦城の川を今日見ては万代までに忘らえめやも 原文 珠匣 葦木乃河乎 今日見者 迄萬代 将忘八方 右二首、作者未詳。 読み下し文 玉までに忘らえめやも 右の二首は、作者いまだ詳らかならず。 語釈 たまくしげ【玉匣】:櫛を入... -
万葉集「巻8-1473番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
橘の花散る里のほととぎす片恋しつつ鳴く日しそ多き 原文 大宰帥大伴卿和謌一首 橘之 花散里乃 霍公鳥 片戀為乍 鳴日四曽多寸 読み下し文 橘く日しそ多き 語釈 たちばな【橘】:果樹の名。初夏に香りの高い白い花をつける。果実は金柑に... -
万葉集「巻3-340番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
古の七の賢しき人どもも欲りせしものは酒にしあるらし 原文 古之 七賢 人等毛 欲為物者 酒西有良師 読み下し文 古りせしものは酒にしあるらし 語釈 ななのさかしきひとども【七の賢しき人等】:竹林に清談した魏晋の七賢人。阮籍 ほりす【... -
万葉集「巻5-839番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
春の野に霧立ち渡り降る雪と人の見るまで梅の花散る 原文 波流能努尒 紀理多知和多利 布流由岐得 比得能美流麻提 烏梅能波奈知流 筑前目田氏真上 読み下し文 春の野る 筑前目 語釈 たちわたる【立ち渡る】:(雲・霧などが)一面... -
万葉集「巻5-818番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
春去ればまづ咲く宿の梅の花ひとり見つつや春日暮さむ 原文 波流佐礼婆 麻豆佐久耶登能 烏梅能波奈 比等利美都々夜 波流比久良佐武 筑前守山上大夫 読み下し文 春去ればまづ咲く宿さむ 筑前守 語釈 さる【去る】:(季節や時を表... -
万葉集「巻5-823番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
梅の花散らくは何処しかすがにこの城の山に雪は降りつつ 原文 烏梅能波奈 知良久波伊豆久 志可須我尒 許能紀能夜麻尒 由企波布理都々 大監伴氏百代 読み下し文 梅の花散 語釈 しかすがに【然すがに】:しかしながら。そうはいうものの。 ...