万葉集「巻8-1531番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑

  玉くしげ葦城の川を今日見ては万代までに忘らえめやも

原文

  珠匣 葦木乃河乎 今日見者 迄萬代 将忘八方

 右二首、作者未詳。

読み下し文

  たまくしげあしの川を今日けふ見ては万代よろづよまでに忘らえめやも

 右の二首は、作者いまだつばひらかならず。

語釈
  • たまくしげ【玉匣】:櫛を入れる箱の美称。葦城にかかる枕詞。
  • あしき【葦城】:現在の福岡県筑紫野市阿志岐の地。大宰府の東南約4km。官道沿いで駅家があったとされる。
  • あしきのかわ【葦城の川】:現在の宝満川の上流。
  • よろづよ【万代】:いつまでも続く世。永久。
  • までに:⋯までも、ずうっと。

現代語訳

  美しい葦城の川を今日見たことは、この先もずっと忘れられないだろうよ。

 右の二首は、作者がいまだに詳細でない。

作者

 作者未詳

万葉歌碑

万葉集「巻8-1531番歌」の万葉歌碑 / 2024年10月4日訪問
万葉歌碑の所在地
太宰府歴史スポーツ公園 / 2024年10月4日訪問

場所:太宰府歴史スポーツ公園

住所:〒818-0138 福岡県太宰府市吉松4丁目1-1