万葉集「巻5-797番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑

  悔しかもかく知らませばあをによし国内ことごと見せましものを

原文

  久夜斯可母 可久斯良摩世婆 阿乎尒与斯 久奴知許等其等 美世摩斯母乃乎

読み下し文

  くやしかもかく知らませばあをによし国内くぬちことごと見せましものを

語釈
  • あをに【青丹】:青黒い土。岩緑青の古名。染料や絵の具に用いられる。
  • あをによし【青丹よし】:〘枕詞〙青丹の産地であった「奈良」、転じて「国内」にかかる。
  • くぬち【国内】:「くにうち」の転。国のなか。国内。
  • ことごと【事事】すべて。全部。

現代語訳

  悔しいことよ。こうなると知っていたなら、国内をことごとく見せただろうものを。

作者

 山上憶良

万葉歌碑

万葉集「巻5-797番歌」の万葉歌碑 / 2024年10月4日訪問
万葉歌碑の所在地
太宰府悠久の丘 / 2024年10月4日訪問

場所:太宰府悠久の丘(太宰府メモリアルパーク内)

住所:〒818-0134 福岡県太宰府市大佐野字野口807-128