万葉集「巻5-796番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑

  愛しきよしかくのみからに慕ひ来し妹が心のすべもすべなさ

原文

  伴之伎与之 加久乃未可良尒 之多比己之 伊毛我己許呂乃 須別毛須別那左

読み下し文

  しきよしかくのみからにしたいもが心のすべもすべなさ

語釈
  • はしきよし【愛しきよし】:愛惜・追慕などの感動を表す。ああいとしい。
  • すべもすべなさ【術も術無さ】:どうにもしようもないことよ。

現代語訳

  ああ、いとしい。こうなるばかりの命であったがために、私を慕ってついて来た妻の心が、どうしようもなくいとしいことよ。

作者

 山上憶良

万葉歌碑

万葉集「巻5-796番歌」の万葉歌碑 / 2024年10月4日訪問
万葉歌碑の所在地
太宰府悠久の丘 / 2024年10月4日訪問

場所:太宰府悠久の丘(太宰府メモリアルパーク内)

住所:〒818-0134 福岡県太宰府市大佐野字野口807-128