方丈記– category –
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方丈記の成立はいつ?何時代?書かれている時代と長明の半生
『方丈記』が成立したのは1212年、鎌倉時代に書かれた作品です。その根拠となるのは『方丈記』の最後の文で、次のように記されています。 時に建暦にしてこれを記す。 建暦2年は西暦1212年、弥生は3月、つごもりは月末を表す言葉です。この年の3月は... -
方丈記の品詞分解と読み方|総ルビつき「ゆく河の流れ」を読む
『方丈記』の序章、「ゆく河の流れ」の品詞分解と読み方をまとめました。品詞分解はできるだけ見やすいように、原文を細かく区切って一節ごとに掲載しております。また、原文のすべての漢字にルビを振っておりますので、読み方もわかりやすいかと思います... -
方丈記のおすすめ本7選|16冊読んだ中でわかりやすい本を厳選
ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。 鴨長明『方丈記』の有名な書き出しですが、「この先をちゃんと読んだことがない」という方は少なくないと思います。私もその一人で、方丈記に感銘を受けたのは35歳ぐらいの頃。それから鴨長明の... -
鴨長明『方丈記』のあらすじをわかりやすく解説
「人も住まいも消えては生まれ、水の泡のようにはかない」「現世は仮の世に過ぎないのに、何に執着しようというのか」「生きづらい都を離れて、山中で独り穏やかに暮らすのが一番だ」 とか言いつつ、都のことが気になって仕方がない鴨長明。俗世が嫌にな... -
『方丈記』の終章「自ら心に問ひていわく」現代語訳
そもそも、一期の月影傾きて 原文 抑なき楽しみを述べて、あたら時をすぐさむ。 現代語訳 さて、私の生涯も月が沈むように終わりに近づき、残り少ない命は山の端に近づいている。すぐにでも暗く苦しい死後の世界へと向かおうとしている。いったい何事... -
それ三界はただ心一つなり|方丈記「我が身一つ」現代語訳
それ、人の友とあるものは 原文 夫とするにはしかず。 現代語訳 そもそも、人の友というものは、裕福な人を尊敬し、しきりと親密そうにする人を第一とする。必ずしも思いやりのある人や、心がまっすぐな人を愛するわけではない。ただもう、音楽と自然... -
草庵への愛着|方丈記「仮の庵もやや故郷となり」現代語訳
おほかた、この所に住みはじめし時は 原文 おほかた、この所に住みはじめし時は、あからさまと思ひしかども、今すでに、五へるもあまた聞こゆ。まして、その数ならぬたぐひ、尽くしてこれを知るべからず。 現代語訳 そもそも、この場所に住み始めた時... -
自ら休み自ら怠る|方丈記「気ままな暮らし」現代語訳
もし、念仏もの憂く、読経まめならぬ時は 原文 もし、念仏もの憂なければ何につけてか破らん。 現代語訳 もし、念仏をするのがおっくうで、読経にも気が進まない時は、気ままに休み、気ままにサボる。それを邪魔する人もいなければ、恥ずかしいと思う... -
大豪邸から山小屋へ|方丈記「方丈の庵」の現代語訳
ここに、六十の露消えがたに及びて 原文 ここに、六十し。 現代語訳 さて、60歳という露の消えかかるころになって、改めて葉先の露のようにはかない余生を送る家を造ることになった。言ってみれば、旅人が一夜を過ごすための宿を造り、年老いた蚕がま... -
方丈記「長明の過去と住まい」大原に隠れ住み出家するまで
わかがみ、父方の祖母の家を伝へて 原文 わかがみ、父ぶ。 現代語訳 私は若いころ、父方の祖母の家を受け継いで、長らくその場所に住んでいた。その後、縁が切れ、身は落ちぶれて、思いを寄せる方々も多かったけれど、とうとう家を持ち続けることがで...
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