鴨長明– category –
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方丈記の成立はいつ?何時代?書かれている時代と長明の半生
『方丈記』が成立したのは1212年、鎌倉時代に書かれた作品です。その根拠となるのは『方丈記』の最後の文で、次のように記されています。 時に建暦にしてこれを記す。 建暦2年は西暦1212年、弥生は3月、つごもりは月末を表す言葉です。この年の3月は... -
鴨長明の代表作は?鴨長明集・無名抄・発心集・方丈記の概要
鴨長明の代表作といえば、やはり『方丈記』が一番に浮かびますよね。というよりもむしろ、『方丈記』以外の作品を知らないという方も少なくないのではないでしょうか。 平安時代から鎌倉時代へと移り変わる激動の世を生きた長明は、当時においては歌人... -
方丈記の品詞分解と読み方|総ルビつき「ゆく河の流れ」を読む
『方丈記』の序章、「ゆく河の流れ」の品詞分解と読み方をまとめました。品詞分解はできるだけ見やすいように、原文を細かく区切って一節ごとに掲載しております。また、原文のすべての漢字にルビを振っておりますので、読み方もわかりやすいかと思います... -
鴨長明『発心集』現代語訳|巻4-8「ある人、臨終に言わざる遺恨事」
年ごろ、相知る人ありき。 原文 年を呼びければ、行きて、ねんごろに見あつかひけり。 かくて、のどかにこの人のさまを見るに、病のありさま、いと心得ず。日にそへて弱り行くを、みづからは、死ぬべしとも思ひもよらず。あたりの女房なんど、まして、... -
鴨長明の生没年と死因を考察|1155年ではなく1153年生まれ?
鴨長明の生没年は、通説では久寿2(1155)年に生まれて、健保4(1216)年閏6月8日に数え62歳で亡くなったとされています。没年については『月講式』という資料からほぼ確定とされていますが、生年はあくまで推定。『方丈記』には「六十の露消えがたに及... -
方丈記のおすすめ本7選|16冊読んだ中でわかりやすい本を厳選
ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。 鴨長明『方丈記』の有名な書き出しですが、「この先をちゃんと読んだことがない」という方は少なくないと思います。私もその一人で、方丈記に感銘を受けたのは35歳ぐらいの頃。それから鴨長明の... -
鴨長明『方丈記』のあらすじをわかりやすく解説
「人も住まいも消えては生まれ、水の泡のようにはかない」「現世は仮の世に過ぎないのに、何に執着しようというのか」「生きづらい都を離れて、山中で独り穏やかに暮らすのが一番だ」 とか言いつつ、都のことが気になって仕方がない鴨長明。俗世が嫌にな... -
『方丈記』の終章「自ら心に問ひていわく」現代語訳
そもそも、一期の月影傾きて 原文 抑なき楽しみを述べて、あたら時をすぐさむ。 現代語訳 さて、私の生涯も月が沈むように終わりに近づき、残り少ない命は山の端に近づいている。すぐにでも暗く苦しい死後の世界へと向かおうとしている。いったい何事... -
それ三界はただ心一つなり|方丈記「我が身一つ」現代語訳
それ、人の友とあるものは 原文 夫とするにはしかず。 現代語訳 そもそも、人の友というものは、裕福な人を尊敬し、しきりと親密そうにする人を第一とする。必ずしも思いやりのある人や、心がまっすぐな人を愛するわけではない。ただもう、音楽と自然... -
草庵への愛着|方丈記「仮の庵もやや故郷となり」現代語訳
おほかた、この所に住みはじめし時は 原文 おほかた、この所に住みはじめし時は、あからさまと思ひしかども、今すでに、五へるもあまた聞こゆ。まして、その数ならぬたぐひ、尽くしてこれを知るべからず。 現代語訳 そもそも、この場所に住み始めた時...