筑紫なるにほふ児ゆゑに陸奥のかとり少女の結ひし紐解く
筑紫奈留 尒抱布児由恵尒 美知能久乃 可刀利乎登女乃 由比思比毛等久
筑紫なるにほふ児ゆゑに陸奥のかとり少女の結ひし紐解く
語釈
- つくし【筑紫】:九州地方の総称。または筑前・筑後の総称。
- にほふ【匂ふ】:つややかで美しい。
- こ【児・子】:男女が互いに相手を親愛の情をこめて呼ぶ語。
- みちのく【陸奥】:東山道の奥の意。磐城・岩代・出羽・陸前・陸中・陸奥の総称。
- かとり【香取】:陸奥国内の地名。所在未詳。
- をとめ【少女】:若い娘。未婚の女。
- ひもとく【紐解く】:衣服の紐をほどく。下紐を解く。
筑紫で出会った美しい女のために、陸奥の香取にいる女が結ってくれた紐をほどいてしまった
作者未詳
万葉歌碑の所在地
場所:太宰府歴史スポーツ公園
住所:〒818-0138 福岡県太宰府市吉松4丁目1-1