
11月16日生まれの歴史上の人物・偉人の一覧と、この日に起きた歴史的な出来事をまとめました。日本史や世界史に登場する有名人物から、あまり知られていなくても「おっ」とうなるような人物まで、総勢43名を掲載しています。ぜひ最後までご覧ください!
【日本】11月16日生まれの歴史上の人物・偉人一覧
※旧暦生まれの人物は、旧暦の日付を先発グレゴリオ暦に換算し、11月16日と一致する人物だけを掲載しています。
| 生年 | 人物名 | 肩書き |
|---|---|---|
| 1843年 | 田中光顕 | 志士・宮内大臣 |
| 1848年 | 内貴甚三郎 | 実業家・初代京都市長 |
| 1854年 | 林泰輔 | 漢学者 |
| 1863年 | 吉本光藏 | 海軍軍人・作曲家 |
| 1870年 | 宝生新 | ワキ方宝生流能楽師 |
| 1872年 | 渋沢篤二 | 実業家 |
| 1883年 | 米原章三 | 実業家・政治家 |
| 1888年 | 石田退三 | 実業家・トヨタ自動車工業社長 |
| 1894年 | 山田輝郎 | 実業家・ロート製薬社長 |
| 1895年 | 中西悟堂 | 野鳥研究家・歌人 |
| 1896年 | 津川主一 | 牧師・教会音楽家 |
| 1897年 | 大倉三郎 | 政治家・京都府知事 |
| 1901年 | 近藤鶴代 | 政治家・科学技術庁長官 |
| 1905年 | 矢橋六郎 | 洋画家・実業家 |
| 1905年 | 伊藤鈴三郎 | 実業家・松坂屋社長 |
| 1906年 | 岩下俊作 | 小説家 |
| 1908年 | 安藤鶴夫 | 小説家・演劇評論家 |
| 1909年 | まど・みちお | 詩人 |
| 1910年 | 菊川多賀 | 日本画家 |
| 1913年 | 山口良忠 | 裁判官 |
| 1914年 | 郷倉和子 | 日本画家 |
| 1914年 | 野口三千三 | 体操学者 |
| 1915年 | 片野饗一 | 銀行家 |
| 1917年 | 木下是雄 | 物理学者・教育者 |
| 1928年 | 磯見辰典 | 西洋史学者 |
| 1933年 | 高畠通敏 | 政治学者 |
| 1934年 | 井上ひさし | 小説家・劇作家 |
| 1937年 | 杵屋巳太郎(7代目) | 長唄三味線方・人間国宝 |
| 1938年 | 東後勝明 | 英語教育者 |
※上表の旧暦期の生年月日は、旧暦の月日をそのまま西暦へ置き換えたものではなく、暦日換算を行った結果です。
【海外】11月16日生まれの歴史上の人物・偉人一覧
| 生年 | 人物名 | 肩書き |
|---|---|---|
| 1766年 | ロドルフ・クレゼール | フランスのヴァイオリニスト・作曲家 |
| 1770年 | エティエンヌ・ド・セナンクール | フランスの小説家・思想家 |
| 1836年 | カラカウア | ハワイ王国第7代国王 |
| 1892年 | 郭沫若 | 中国の文学者・歴史家・政治家 |
| 1894年 | リヒャルト・クーデンホーフ=カレルギー | 汎ヨーロッパ運動家 |
| 1895年 | パウル・ヒンデミット | ドイツの作曲家 |
| 1896年 | ローレンス・ティベット | アメリカのバリトン歌手 |
| 1896年 | オズワルド・モズリー | イギリスのファシズム運動指導者 |
| 1907年 | バージェス・メレディス | アメリカの俳優・映画監督 |
| 1908年 | レイモン・ペイネ | フランスの画家・イラストレーター |
| 1922年 | ジョゼ・サラマーゴ | ポルトガルの小説家 |
| 1922年 | ジーン・アムダール | アメリカのコンピュータ技術者 |
| 1930年 | チヌア・アチェベ | ナイジェリアの小説家 |
| 1946年 | 林華生 | シンガポールの経済学者 |
11月16日生まれの代表的な偉人
田中光顕
- 生没年:1843年11月16日(天保14年閏9月25日)~1939年3月28日(昭和14年3月28日)
- 国:日本
- 肩書き:志士・宮内大臣
土佐国に生まれ、武市瑞山の土佐勤王党と中岡慎太郎の陸援隊に加わり、幕末の倒幕運動から明治国家の宮廷政治へ進みました。維新後は岩倉使節団に随行し、警視総監、学習院長、宮内大臣を歴任しながら志士の書簡・遺墨を収集保存しました。幕末史料の散逸を防ぎ、晩年に設けた多摩聖蹟記念館などを通じて明治維新の記憶形成へ大きな影響を与えました。一方、宮中官僚として天皇中心の国家体制を支え、収集・顕彰も薩長土肥の志士を英雄化して民衆や敗者の経験を周辺化した点を検討する必要があります。
石田退三
- 生没年:1888年11月16日(明治21年11月16日)~1979年9月18日(昭和54年9月18日)
- 国:日本
- 肩書き:実業家
愛知県に生まれ、繊維産業から自動車産業へ日本の製造業の中心が移る時代に豊田自動織機とトヨタ自動車を率いました。戦後の経営危機で社長に就き、労使紛争後の再建、設備投資、販売網整備、国産乗用車クラウンの量産を進めました。現場重視と倹約を掲げ、トヨタが国内企業から世界的自動車メーカーへ成長する経営基盤と企業文化を形づくりました。一方、再建は大量解雇と労組分裂を伴い、企業中心の成功物語は下請けへの負担、長時間労働、自動車公害と交通事故の社会的費用を見えにくくします。
中西悟堂
- 生没年:1895年11月16日(明治28年11月16日)~1984年12月11日(昭和59年12月11日)
- 国:日本
- 肩書き:野鳥研究家・歌人
石川県に生まれ、幼少期から寺院で暮らして僧侶となった後、短歌と自然観察を通じて鳥類保護へ活動を広げました。1934年に日本野鳥の会を創立し、鳥を捕獲・飼育する対象でなく野外で観察する「野鳥」として捉える文化を普及させました。探鳥会、執筆、保護運動を通じて市民科学と自然保護を結び、鳥獣保護政策と戦後の環境運動へ大きな影響を与えました。一方、自然を精神的純粋さの象徴として語る姿勢は地域住民の狩猟・生業との対立を単純化し、保護団体内の専門家権威や都市中産層中心性にも注意が必要です。
まど・みちお
- 生没年:1909年11月16日(明治42年11月16日)~2014年2月28日(平成26年2月28日)
- 国:日本
- 肩書き:詩人
山口県に生まれ、幼少期を日本統治下の台湾で過ごし、土木技師として働きながら詩と童謡を書き始めました。『ぞうさん』『やぎさんゆうびん』『一ねんせいになったら』など、反復と平明な言葉で生き物の個性、関係、存在の驚きを表しました。子どもの歌として世代を超えて定着し、谷川俊太郎の英訳を通じて国際的にも紹介され、日本語の音と哲学性を結ぶ詩人として評価されました。一方、無垢な童謡像だけでは、植民地台湾と戦争を生きた背景や晩年詩の不安が隠れ、子ども向け作品の普及にも作曲家・教師・放送の共同作用が不可欠でした。
山口良忠
- 生没年:1913年11月16日(大正2年11月16日)~1947年10月11日(昭和22年10月11日)
- 国:日本
- 肩書き:裁判官
佐賀県に生まれ、京都帝国大学を卒業して裁判官となり、敗戦後の食糧不足と闇市が人々の生存を支えた時代に経済事犯を担当しました。食糧管理法違反を裁く立場から自らは闇米を拒み、配給食だけで生活し続けて栄養失調のため三十三歳で死亡しました。法を適用する者の倫理と、法令が現実の生存条件から乖離した矛盾を象徴し、戦後司法と公務員倫理を考える事例となりました。一方、殉職的な美談にすると家族へ負わせた苦痛と政策の欠陥が個人の自己犠牲へ置き換えられ、闇市利用者を道徳的に非難する危険があります。
カラカウア
- 生没年:1836年11月16日~1891年1月20日
- 国:ハワイ王国
- 肩書き:国王
ホノルルに生まれ、欧米列強と砂糖資本がハワイの土地・政治を圧迫する十九世紀後半に選挙で国王となりました。フラや詠唱など抑圧されていたハワイ文化を宮廷儀礼で復興し、世界一周で外交関係を広げ、ポリネシア諸国連合も構想しました。先住ハワイ人の文化的自信と王国主権を守ろうとした「陽気な王」として、現代のハワイ文化復興運動へ大きな象徴性を持ちます。一方、華美な宮殿と財政支出は批判され、1887年には武装した白人実業家に銃剣憲法を強要されて権限を失ったため、失政だけで王国崩壊の責任を負わせられません。
郭沫若
- 生没年:1892年11月16日~1978年6月12日
- 国:中国
- 肩書き:文学者・歴史家・政治家
四川省に生まれ、日本留学中に医学から文学へ転じ、五四運動、国共対立、日中戦争、人民共和国成立を横断して活動しました。詩集『女神』で口語自由詩を推進し、甲骨文字と古代社会を研究する一方、抗日文化運動と新中国の科学・文化行政を指導しました。中国近代詩と古代史研究を革新し、日本語圏との翻訳交流を担った知識人として二十世紀中国文化へ巨大な影響を残しました。一方、毛沢東体制下で政治方針に追随した自己批判と賛歌を重ね、文化大革命で家族も犠牲になったため、権力への協力と抑圧下の生存を単純に英雄・裏切り者へ分けられません。
リヒャルト・クーデンホーフ=カレルギー
- 生没年:1894年11月16日~1972年7月27日
- 国:オーストリア・フランス
- 肩書き:政治思想家・汎ヨーロッパ運動家
東京にオーストリア=ハンガリー帝国の外交官と日本人の母の子として生まれ、多民族帝国崩壊後の欧州で国境を越える統合を構想しました。『パン・ヨーロッパ』を著し、戦争を防ぐ欧州連邦、関税協力、仏独和解を唱えて国際運動を組織しました。第二次世界大戦後の欧州評議会と欧州統合の思想的先駆者となり、ベートーヴェンの『歓喜の歌』を欧州の象徴とする提案にも影響しました。一方、構想は欧州文明中心でアフリカ・アジアの植民地関係を十分に解体せず、エリート主導の統合が民主的統制と社会格差を軽視する問題を残しました。
パウル・ヒンデミット
- 生没年:1895年11月16日~1963年12月28日
- 国:ドイツ
- 肩書き:作曲家・音楽理論家
ハーナウに生まれ、第一次世界大戦後のドイツで演奏家、作曲家、教育者として前衛音楽と社会的実用性を結ぼうとしました。歌劇『画家マティス』、交響曲、室内楽を作曲し、調性を独自の音程序列で再構成する理論とアマチュアも演奏できる実用音楽を提唱しました。作曲・演奏・教育を統合し、二十世紀の室内楽、学校音楽、アメリカの大学作曲教育へ広範な影響を与えました。一方、ナチ政権から退廃音楽と攻撃され亡命した一方、初期作品の挑発性を後に抑え、普遍的とした和声理論も西洋音楽中心である点が批判されています。
バージェス・メレディス
- 生没年:1907年11月16日~1997年9月9日
- 国:アメリカ
- 肩書き:俳優・映画監督
オハイオ州に生まれ、大恐慌期の舞台から映画へ進み、第二次世界大戦では軍の映画制作にも携わりました。『廿日鼠と人間』『ロッキー』シリーズ、テレビ『トワイライト・ゾーン』などで知性、脆さ、風変わりさを備えた人物を幅広く演じました。舞台・映画・テレビを六十年以上横断し、主役中心のスター制度のなかで性格俳優の演技が作品世界を支える価値を示しました。一方、政治的自由主義を理由に赤狩りのブラックリストで仕事を失い、軍映画への参加も含め、芸術家が国家宣伝と政治弾圧の双方に置かれた矛盾を考える必要があります。
ジョゼ・サラマーゴ
- 生没年:1922年11月16日~2010年6月18日
- 国:ポルトガル
- 肩書き:小説家
リバテージョ地方の貧農家庭に生まれ、整備工や編集者として働き、サラザール独裁と1974年の民主化革命を経験して本格的に執筆しました。『修道院回想録』『リカルド・レイスの死の年』『白の闇』で歴史と寓話を混ぜ、長い文と語りの反転によって権力、信仰、群衆心理を批判しました。ポルトガル語圏初のノーベル文学賞作家として周縁から欧州史を書き換え、世界文学の寓話的政治小説へ大きな影響を与えました。一方、共産党への終生の忠誠とキューバ体制への態度、宗教批判の一般化、女性人物の象徴化には批判があり、反権力の立場自体も検証を免れません。
ジーン・アムダール
- 生没年:1922年11月16日~2015年11月10日
- 国:アメリカ
- 肩書き:コンピュータ技術者
サウスダコタ州の農家に生まれ、第二次世界大戦後に大型電子計算機が企業と政府の基盤となる時代にIBMで設計を担いました。IBM System/360の主任設計者として互換性ある計算機系列を実現し、独立後はIBM互換メインフレーム企業を設立して競争を促しました。処理の並列化における限界を示すアムダールの法則は、スーパーコンピューターから現代のマルチコア設計まで性能評価の基本概念となりました。一方、大型計算機は軍事・監視・企業集中にも利用され、偉大な設計者像だけでは女性プログラマー、製造労働者、公共資金による計算機研究の共同性が隠れます。
チヌア・アチェベ
- 生没年:1930年11月16日~2013年3月21日
- 国:ナイジェリア
- 肩書き:小説家・批評家
英領ナイジェリアのイボ人社会に生まれ、宣教師教育と口承文化の双方を学び、独立とビアフラ戦争を経験しました。『崩れゆく絆』で植民地化以前のイボ社会の複雑さと宣教・統治による崩壊を内側から描き、英語をアフリカの語りへ変形しました。植民者の視点に偏った文学を批判し、アフリカ文学の世界的な読者と出版基盤を広げ、後代の作家に決定的影響を与えました。一方、英語で書く選択には現地語を周辺化する葛藤があり、共同体の女性や階級差の描写が男性主人公の悲劇に従属するとの批判もあります。
11月16日に起きた歴史的な出来事
- 534年11月16日|ユスティニアヌス新勅法彙纂公布
東ローマ皇帝ユスティニアヌス1世が、法典編纂後に出した新法令を集める新勅法彙纂を公布しました。ローマ法を帝国統治、教会、婚姻、相続へ適用し、後世の大陸法と法学教育の重要な源泉となりました。なお、皇帝権力と正教会の秩序を強め、女性や宗教少数派の権利を現在の平等基準で保障した法体系ではありません。 - 1821年11月16日|サンタフェ・トレイル開通
商人ウィリアム・ベックネルの隊商がミズーリからサンタフェへ到達し、恒常的な交易路を開きました。アメリカと当時のメキシコ領を結ぶ物資・移民の通路となり、西部市場と領土拡張を加速しました。なお、交易路は先住民の土地を横切り、軍事侵攻、疫病、バイソン減少と強制移住へつながったため、開拓の成功だけでは評価できません。 - 1849年11月16日|ドストエフスキーへ死刑判決
帝政ロシアの軍事法廷が社会主義思想を議論したペトラシェフスキー会参加者ドストエフスキーらへ死刑を宣告しました。後の執行直前に皇帝の演出した減刑が告げられ、シベリア流刑体験は作家の罪、自由、信仰の思想を大きく変えました。なお、疑似処刑は国家による心理的拷問であり、苦難が名作を生んだという物語で政治弾圧や他の囚人の犠牲を正当化できません。 - 1874年11月16日(明治7年11月16日)|女子小学校創設
宣教師ドーラ・スクーンメーカーが東京に女子小学校を開き、後の青山学院の起点となりました。女子教育とキリスト教教育を制度化し、近代日本で女性が読み書きと高等教育へ進む機会を広げました。なお、宣教教育は欧米文化を文明の基準として伝え、授業も良妻賢母的役割を伴ったため、解放の一方向的物語にはできません。 - 1876年11月16日(明治9年11月16日)|日本初の官立幼稚園開園
東京女子師範学校附属幼稚園が開園し、フレーベル式の保育を取り入れました。幼児期を独自の教育段階として扱い、遊具、保育者養成、集団保育を日本の学校制度へ導入しました。なお、初期は都市の上層家庭が中心で、家庭育児を担う女性への規範と階級格差を再生産した側面があります。 - 1885年11月16日|ルイ・リエル処刑
カナダ政府がメティの抵抗運動を率いたルイ・リエルを反逆罪で絞首刑にしました。西部編入に抵抗した先住・混血共同体の土地、言語、自治要求を象徴し、仏語系と英語系の政治対立を深めました。なお、裁判は精神状態と先住民的政治権を十分考慮せず、処刑は植民国家が土地支配を暴力で確立した行為として再検討されています。 - 1899年11月16日|フランスの広州湾租借条約
フランスと清朝が広州湾一帯を九十九年間租借する条約へ調印しました。仏領インドシナに隣接する軍港・通商拠点を獲得し、列強による中国沿岸の勢力圏分割を進めました。なお、軍事圧力下の不平等条約で、土地利用と司法権を奪われた住民の経験を港湾近代化の成果だけで覆えません。 - 1907年11月16日|オクラホマ州成立
オクラホマ準州とインディアン準州が統合され、アメリカ合衆国第四十六番目の州となりました。州憲法と選挙制度を整え、農業・石油開発と都市形成を加速しました。なお、成立は先住諸国へ約束された自治領を解体した結果で、黒人住民への隔離法と暴力も制度化されたため、領土発展の祝賀だけでは語れません。 - 1913年11月16日|『失われた時を求めて』第1篇刊行
マルセル・プルーストの『スワン家のほうへ』が自費出版に近い形で刊行されました。記憶、時間、感覚、社交界を長大な文体で再構成し、二十世紀小説の語りと内面表現を根本から変えました。なお、上流社会中心の世界は労働者と植民地を周辺化し、作品完成には家政労働者、編集者、死後刊行に携わった弟の仕事も不可欠でした。 - 1914年11月16日|連邦準備銀行営業開始
アメリカ各地の十二の連邦準備銀行が営業を始め、中央銀行制度が実務段階へ入りました。通貨供給、銀行決済、最後の貸し手機能を整え、金融恐慌へ連邦レベルで対応する基盤をつくりました。なお、政策決定は銀行家と政治権力に集中し、人種差別的な信用制度や資産格差を自動的に解消する仕組みではありませんでした。 - 1930年11月16日(昭和5年11月16日)|川崎の煙突男
富士瓦斯紡績川崎工場の争議で田辺潔が高さ約四十メートルの煙突へ上り、解雇反対を訴え始めました。六日間の籠城と報道が労働者の要求を全国へ可視化し、工場側の一定の妥協を引き出しました。なお、個人の奇抜な行動だけに注目すると、低賃金、解雇、警察介入と家族の生活不安という集団的労働問題が見えなくなります。 - 1938年11月16日|LSD初合成
スイスの化学者アルベルト・ホフマンが麦角成分の医薬研究中にLSD-25を初めて合成しました。後の再発見を経て精神医学、意識研究、反文化に大きな影響を与え、現在は治療応用の臨床研究も再開しています。なお、効果と危険性が政治的に誇張され、無同意投与を含む軍・情報機関の人体実験も行われたため、解放的薬物という評価だけでは不十分です。 - 1940年11月16日|ワルシャワ・ゲットー封鎖
ナチ占領当局がワルシャワのゲットーを壁で閉鎖し、ユダヤ人を過密な区域へ強制収容しました。飢餓、感染症、強制労働を経て絶滅収容所への移送へつながるホロコーストの制度的段階となりました。なお、加害はナチ指導部だけでなく行政、警察、企業、協力者の参加で実行され、犠牲者を受動的集団としてのみ描くと抵抗と生活の記録を失います。 - 1945年11月16日|ユネスコ憲章採択
ロンドンの国際会議で教育、科学、文化による平和を掲げるユネスコ憲章が採択されました。戦争は人の心に生まれるという反省から、識字、文化財、科学協力、自由な情報交流を国際制度へ組み込みました。なお、加盟国間の資金・発言力格差と政治対立があり、世界遺産制度も観光開発や西欧中心の価値基準を生むことがあります。 - 1946年11月16日(昭和21年11月16日)|現代かなづかい・当用漢字表告示
日本政府が現代かなづかいと千八百五十字の当用漢字表を告示し、公文書と教育の表記基準を改めました。読み書きの負担を軽減し、戦後の義務教育、出版、行政で共通の国語表記を普及させました。なお、歴史的仮名遣いと漢字文化を断絶させるとの批判や、固有名・専門語を表外へ追いやる硬直運用がありました。 - 1972年11月16日|世界遺産条約採択
ユネスコ総会が文化遺産と自然遺産を人類共通の財産として保護する国際条約を採択しました。国家を越えた登録、資金援助、危機遺産の監視を制度化し、文化財保護と自然保全を同じ枠組みで結びました。なお、登録は観光過密、住民移転、国家の威信競争を生み、何を普遍的価値とするかに地域・植民地主義的偏りがあります。 - 1994年11月16日|国連海洋法条約発効
領海、排他的経済水域、大陸棚、深海底の利用を包括的に定める国連海洋法条約が発効しました。沿岸国の資源権と航行自由、紛争解決の共通ルールを整え、海洋秩序の基本法となりました。なお、大国の未批准や境界紛争が残り、資源開発権の制度化が乱獲、海底採掘、島嶼住民の権利侵害を防ぐとは限りません。 - 2004年11月16日|X-43Aがマッハ9.6飛行
NASAの無人実験機X-43Aがスクラムジェットによる極超音速飛行を行い、航空機の速度記録を達成しました。大気中の酸素を使う高速推進の実用可能性を示し、宇宙輸送と材料・燃焼研究を前進させました。なお、技術は高速旅客輸送よりミサイルや軍事偵察へ転用されやすく、高費用、騒音、環境負荷と軍拡競争の危険があります。