万葉歌碑巡り– category –
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万葉集「巻8-1531番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
玉くしげ葦城の川を今日見ては万代までに忘らえめやも 原文 珠匣 葦木乃河乎 今日見者 迄萬代 将忘八方 右二首、作者未詳。 読み下し文 玉までに忘らえめやも 右の二首は、作者いまだ詳らかならず。 語釈 たまくしげ【玉匣】:櫛を入... -
万葉集「巻8-1473番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
橘の花散る里のほととぎす片恋しつつ鳴く日しそ多き 原文 大宰帥大伴卿和謌一首 橘之 花散里乃 霍公鳥 片戀為乍 鳴日四曽多寸 読み下し文 橘く日しそ多き 語釈 たちばな【橘】:果樹の名。初夏に香りの高い白い花をつける。果実は金柑に... -
万葉集「巻3-340番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
古の七の賢しき人どもも欲りせしものは酒にしあるらし 原文 古之 七賢 人等毛 欲為物者 酒西有良師 読み下し文 古りせしものは酒にしあるらし 語釈 ななのさかしきひとども【七の賢しき人等】:竹林に清談した魏晋の七賢人。阮籍 ほりす【... -
万葉集「巻5-839番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
春の野に霧立ち渡り降る雪と人の見るまで梅の花散る 原文 波流能努尒 紀理多知和多利 布流由岐得 比得能美流麻提 烏梅能波奈知流 筑前目田氏真上 読み下し文 春の野る 筑前目 語釈 たちわたる【立ち渡る】:(雲・霧などが)一面... -
万葉集「巻5-818番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
春去ればまづ咲く宿の梅の花ひとり見つつや春日暮さむ 原文 波流佐礼婆 麻豆佐久耶登能 烏梅能波奈 比等利美都々夜 波流比久良佐武 筑前守山上大夫 読み下し文 春去ればまづ咲く宿さむ 筑前守 語釈 さる【去る】:(季節や時を表... -
万葉集「巻5-823番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
梅の花散らくは何処しかすがにこの城の山に雪は降りつつ 原文 烏梅能波奈 知良久波伊豆久 志可須我尒 許能紀能夜麻尒 由企波布理都々 大監伴氏百代 読み下し文 梅の花散 語釈 しかすがに【然すがに】:しかしながら。そうはいうものの。 ... -
万葉集「巻5-799番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
大野山霧立ち渡るわが嘆く息嘯の風に霧立ち渡る 原文 大野山 紀利多知和多流 和何那宜久 於伎蘇乃可是尒 紀利多知和多流 神龜五年七月廿一日 筑前國守山上憶良上 読み下し文 大の風に霧立ち渡る 神る 語釈 おほのやま【大野... -
万葉集「巻5-798番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
妹が見し楝の花は散りぬべしわが泣く涙いまだ干なくに 原文 伊毛何美斯 阿布知乃波那波 知利奴倍斯 和何那久那美多 伊摩陀飛那久尒 読み下し文 妹なくに 語釈 あふち【楝】:栴檀の古名。 ぬべし:⋯してしまいそうだ。⋯しかねない。 現代... -
万葉集「巻5-797番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
悔しかもかく知らませばあをによし国内ことごと見せましものを 原文 久夜斯可母 可久斯良摩世婆 阿乎尒与斯 久奴知許等其等 美世摩斯母乃乎 読み下し文 悔ことごと見せましものを 語釈 あをに【青丹】:青黒い土。岩緑青の古名。染料や絵... -
万葉集「巻5-796番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑
愛しきよしかくのみからに慕ひ来し妹が心のすべもすべなさ 原文 伴之伎与之 加久乃未可良尒 之多比己之 伊毛我己許呂乃 須別毛須別那左 読み下し文 愛が心のすべもすべなさ 語釈 はしきよし【愛しきよし】:愛惜・追慕などの感動を表す。...