イヌタデ(犬蓼)の特徴
- 分類
タデ科イヌタデ属 - 学名
Persicaria longiseta - 別名
赤まんま - 分布
日本全土、千島列島、樺太、朝鮮半島、中国、東南アジア - 原産地
中国~東南アジア - 生息地
道ばた、公園、田畑の周辺などのやや湿った場所 - 生活型
一年草 - 草丈
20~50cm - 花期
6~10月 - 花言葉
あなたのお役に立ちたい - 誕生花
11月4日 - 効能
消炎作用、虫刺され、食あたり、暑気払い
イヌタデ(犬蓼)の効能と利用方法
消炎作用
- 生の茎・葉を煎じます。
- 煎液を濾して、冷まします
- 冷ました煎液でうがいをすると、扁桃炎、口内炎、歯ぐきの腫れなどへの効能を期待できます。
- 煎液を使って温湿布すると、打ち身や捻挫(ねんざ)などにもよいとされています。
虫刺され
- 生の葉をよくもみます。
- 出てきた汁を刺された箇所に塗布します。
食あたり
- 生の葉・茎をすり潰します。
- ショウガをすりおろします。
- ①と②を同量ずつ混ぜ、茶さじ1杯ほど飲みます。
- 暑気払いにもよいとされています。
暑気払い
- 全草を乾燥させます。
- 乾燥した茎・葉を煎じます。
- 煎液が風呂のお湯ぐらいの温度まで冷めたところで、両足を煎液に浸けます。
イヌタデ(犬蓼)の名前の由来
イヌタデは、「役に立たないタデ(蓼)」という意味から名付けられました。
辛味成分のタデオナールを含み、香辛野菜として利用される「ヤナギタデ」に対して、イヌタデには辛味成分がなく、香辛料としては使えないからです。
でも実際にはイヌタデにも薬効があるとされていて、食用としては辛味がないので美味しく食べられます。
「タデ食う虫も好き好き」ということわざは、「タデのような辛くて美味しくないものでも好んで食べる虫がいるように、人の好みはそれぞれ」という意味。
ここで言うタデとは「ヤナギタデ」のことを指していますので、食用としてはむしろイヌタデのほうが優秀ではないでしょうか。
それなのに「役に立たない」なんて、ひどい由来ですよね⋯⋯。
イヌの意味
ちなみに、植物の名前に付けられる「イヌ」は、「無駄な」、「役に立たない」という意味でよく使われます。
「否(いな)」が由来とする説もありますが、「犬」という漢字が使われていることから、犬に由来している可能性も十分あるかと思います。
今でこそ大切な家族の一員として飼われる犬ですが、「犬死に」、「犬侍」、「犬畜生」、「犬も食わぬ」と言われるように、昔は犬を明らかに軽蔑していたのかもしれません。
イヌタデの花言葉
イヌタデは11月4日の誕生花で、花言葉は「あなたの役に立ちたい」です。
「役に立たないタデ」と名付けられたのに、なんて健気なんでしょう。
実際には食用にも薬用にもなりますし、ままごと遊びでも使われる有用な植物。
イヌタデには「赤まんま」という別名があり、これは子どもたちがままごと遊びで、ピンク色の花の粒を赤飯代わりに使っていたことが由来です。
家庭菜園でも雑草扱いされてしまうことが多いイヌタデ。
食べると美味しくて、薬草にもなりますので、あなたもぜひ活用してみてください♪