空芯菜の栄養と効能|ほうれん草並みの栄養素を含む健康野菜

空芯菜の成分一覧

空芯菜に含まれる成分は、文部科学省が提供している「食品成分データベース」で確認できます。

標準和名である「ようさい」と検索すると出てきます。

空芯菜の成分一覧(100g当たりの量)
  • エネルギー(17kcal)
  • 水分(93.0g)
  • タンパク質(2.2g)
  • 脂質(0.1g)
  • 炭水化物(0.5g)
  • 食物繊維(3.1g)
  • ナトリウム(26mg)
  • カリウム(380mg)
  • カルシウム(74mg)
  • マグネシウム(28mg)
  • リン(44mg)
  • 鉄(1.5mg)
  • 亜鉛(0.5mg)
  • 銅(0.20mg)
  • マンガン(1.07mg)
  • ビタミンK(250μg)
  • β-カロテン(4300μg)
  • ビタミンC(19mg)
  • ビタミンE(2.5mg)
  • ビタミンB1(0.10mg)
  • ビタミンB2(0.20mg)
  • ビタミンB6(0.11mg)
  • 葉酸(120μg)
  • ナイアシン(1.0mg)
  • パントテン酸(0.40mg)

出典:食品成分データベース
※このデータベースは、文部科学省が開発したものであり、試験的に公開しているものです。

特に多く含まれている栄養素は、食物繊維、カリウム、鉄分、β-カロテン(ビタミンA)など。

厚生労働省「e-ヘルスネット」と、公益財団法人長寿科学振興財団「健康長寿ネット」のデータを元に、空芯菜に多く含まれている栄養素と効能を紹介します。

空芯菜に多く含まれている栄養素と効能

食物繊維(100g当たり3.1g)

空芯菜は食物繊維がとっても豊富。

100g当たり3.1gもの食物繊維が含まれており、これはほうれん草(100g当たり2.8g)よりも多い量です。

食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維の2種類があります。

どちらも体内には吸収されませんが、さまざまな健康効果をもたらす作用があり、「第6の栄養素」と注目されている栄養素。

水溶性食物繊維には、食後の血糖値の上昇を抑えたり、血中のコレステロール値を低下させたりする作用があります。

糖尿病、高血圧、動脈硬化など、さまざまな生活習慣病への効能が期待される成分です。

不溶性食物繊維には、水分を吸収して便の容積を増やす作用があり、便秘解消やダイエットにも効果があると言われています。

カリウム(100g当たり380mg)

空芯菜には、100g当たり380mgのカリウムが含まれています。

カリウムにはナトリウムを排出する作用があり、塩分の摂り過ぎを調節する上で重要な栄養素です。

塩分の過剰摂取は高血圧につながりますので、カリウムを摂ることで高血圧予防の効果を期待できます。

カリウムの摂取基準量は、成人男性で1日2500mg、成人女性で1日2000mg。

空芯菜100gで1日の基準量の15%以上を摂取することができます。

鉄分(100g当たり1.5mg)

鉄分が豊富な野菜と言えば、パッと思い浮かぶのはほうれん草ではないでしょうか。

実は、空芯菜も鉄分が豊富な野菜で、100g当たり1.5mgもの鉄分が含まれています。

鉄分の摂取基準量は、18~74歳の男性で1日7.5mg、18~64歳の女性で1日6.5mgとされていますので、空芯菜100gで20%以上を補うことができます。

鉄分は血液中のヘモグロビンを構成する成分となり、酸素を運ぶ役割がある重要な栄養素。

鉄分が不足すると貧血になり、からだが重くなったり、疲れやすくなったりします。

空芯菜には赤血球の合成に必要な葉酸も多く含まれていますので、貧血予防にもオススメの野菜です。

β-カロテン(100g当たり4300μg)

β-カロテンは、体内でビタミンAに変換される栄養素です。

空芯菜には、100g当たり4300μgのβ-カロテンが含まれています。

β-カロテンの作用はビタミンAの約12分の1と言われており、4300μgのβ-カロテンをビタミンAに換算すると約358μg。

ビタミンAの1日の推定平均必要量は、成人男性で600~650μg、成人女性で450~500μgとされていますので、空芯菜100gで半分以上を摂取することができます。

ビタミンAは美容効果が期待される成分で、化粧品や日焼け止めにもよく使われています。

抗酸化作用があり、目や皮膚を健康に保つ働きがあると言われていますので、積極的に摂りたいですね。

空芯菜はほうれん草並みの栄養野菜

空芯菜とほうれん草の栄養価を比較表にまとめると、空芯菜もほうれん草に匹敵するぐらい栄養豊富な野菜であることがわかります。

栄養価比較表 空芯菜 ほうれん草
エネルギー 17kcal 18kcal
水分 93.0g 92.4g
タンパク質 2.2g 2.2g
脂質 0.1g 0.4g
利用可能炭水化物 0.5g 0.1g
食物繊維 3.1g 2.8g
ナトリウム 26mg 16mg
カリウム 380mg 690mg
カルシウム 74mg 49mg
マグネシウム 28mg 69mg
リン 44mg 47mg
1.5mg 2.0mg
亜鉛 0.5mg 0.7mg
0.20mg 0.11mg
マンガン 1.07mg 0.32mg
ビタミンK 250μg 270μg
β-カロテン当量 4300μg 4200μg
ビタミンC 19mg 35mg
ビタミンE 2.5mg 2.3mg
ビタミンB1 0.10mg 0.11mg
ビタミンB2 0.20mg 0.20mg
ビタミンB6 0.11mg 0.14mg
葉酸 120μg 210μg
ナイアシン 1.0mg 0.6mg
パントテン酸 0.40mg 0.20mg

カリウム、マグネシウム、葉酸はほうれん草の方が多いですが、その他の成分はほとんど同じです。

食物繊維、カルシウム、マンガン、β-カロテン当量など、空芯菜の方が多く含まれている栄養素もあります。

旬の時期は、空芯菜が夏で、ほうれん草は冬。

ほうれん草はスーパーで年中売られていますが、空芯菜は夏の時期だけたまに見るぐらいですよね。

夏にスーパーで空芯菜を見つけたら、ぜひ食べてみてくださいね♪